赤沢岳への道から振り返ったスバリへ続く稜線
1)はじめに
①概略
Y村が北アルプスに行ったことが無いということで、選んだルートがこれ。
実際に歩いてみると、軽装でトレイルランニングしている人が実に多かった。
扇沢を起点にぐるっと一周するルートだから人気があるようだ。
ただ思ったより赤沢岳までは岩稜なので慎重さが必要と思う。
②今回の山行中の出来事をふたつ。
・針の木雪渓の巻き道で滑落されたかたがいた。
なにかできないかと思って同行のかたにお話を伺った。
状況として、下から登ってきた人に道を譲ろうとして滑落。結構な崖を20m程落ち、そこにあった雪渓の水流にはまり、少し流されたそうだ。
加えて意識がないということ。
既に小屋には通報済みということと、かなりの重傷だったので、「とにかく声かけだけは欠かさずに」とだけ言い、なにもできなくてごめんなさいと謝罪してその場を立ち去った。
その後、長野県警のヘリが現場確認で飛んできて、現場確認後、ヘリレスキューが始まった。無事に収容された。
あとで調べるとアゴの骨折はあったようだが、命には別条なかったようだ。
かなりの滑落だったので心配していたが、とりあえず安心した。
・熊に出会った。
5mくらいの距離だった。
種池山荘から降りて、富士見台という名前の休憩地の上で、熊に出会った。
もちろん熊鈴は鳴らしていたし、大声で追っ払おうとしたけれども、熊はガン無視で木になった実のようなものを食べていた。
とにかく人間のことは全く無視。というか完全になめ切っているようだ。
その点、雷鳥と同じと感じた。
それにしても、あんなに近くに野生の熊をみたのは初めてだ。
日高山脈で遠目にヒグマをみたことはあったが。。。
2)日程など
2024年8月11日(日)~8月13日(火)
【メンバー】 Y村、A山
3)報告
①8月10日(土)
大阪を出てゆっくり扇沢まで。
実は扇沢の駐車場が満車で停められないのではと心配していた。
しかし駐車場は思ったより巨大で簡単に停められた。さすが観光地である。
登り口まで偵察に行った。
②8月11日(日)
登山開始。
ここがかつて針の木大雪渓と言われたところか!
雪がほとんどない。雪渓の上を吹く涼風を顔に感じながら歩くことを期待していたが結局雪の上は一歩も歩かなかった。
前述したレスキュー。なかなかに時間がかかっていた。
レスキューボートに載せて引き上げるのかと思っていたが、座った状態でホイスト していた。
テン場。あまり広くはない。30張程度。
すでにいい場所はすでに埋まっていたので、一人用サイズの所に無理やり張った。
斜めに傾いているので寝にくかった。
針の木小屋
槍が綺麗に見える。これを肴にビールをあおり、ウイスキーを含んだ。
②8月12日(月)
暑かった。とても。すごく時間がかかった。
へばっている横をトレイルランニングの人が軽々と追い抜いて行った。
針の木からの下り。なかなかの岩稜が続く。
しんどいけど、やっぱ剣はカッコいい!
抜けるような青空のもと、剱が鎮座する。
なんとか到着。
とにかくめちゃくちゃ暑かった
ここはテント場がないので、やむなく小屋泊。
お盆なのにお客さんが少ないので、個室をあてがってもらった。
山小屋で個室は、自分にとって初体験。
②8月13日(火)
天候が下り坂だったので、種池でのキャンプ泊はキャンセルして、下山することにした。
朝の挨拶を雷鳥にした。
種池山荘。ここから下山した。
10分ほどくだったところでクマに遭遇。
このところの北アルプスは酷暑である。
そのため暑さバテしてしまったがなんとか降りてくることができた。