八ヶ岳南稜 山行報告

1)計画概要

①メンバー

M矢さん、A山

②山行スケジュール概要

・12月10日

 阿弥陀南稜から阿弥陀山頂を経て行者小屋でテント泊。

・12月11日

 行者小屋から阿弥陀北稜のアプローチとなる一般道を登り、阿弥陀山頂に至り御小屋尾根を下山。舟山十字路着。

 

以下報告。

212月9日 

南草津21時発。舟山十字路着 1時半。

3)12月10日 天気:快晴

 

5時起床。睡眠時間が短くて辛い。まずはテント内でコンロを点け、温度を上げてから準備を始める。軽食をとりつつ、着替えなどを行う。そして、パッキングして出発。林道を少し戻り、旭小屋に向かう道をたどる。途中2回渡渉し、旭小屋の前から尾根にあがる。そしてゼイゼイハアハアしながら、南稜を登り、ようやく青ガレに到着。

 

写真は青ガレから見る阿弥陀岳

稜線を行くと南稜の核心部。なぜかワイヤーが張ってある。ガイドが複数のお客さんにセルフ取らせるためのものだろうか。ここから左のルンゼを登る。

今回、ここはM矢さんにリードしてもらった。しっかりとした足取りで登っていく。たいしたもんだ。自分はフォロー。M矢さんは60mロープで残り3mになるまで登った。A山が登ってみると、M矢さんは途中からルンゼを右に見送り、リッジ近くのピナクルをビレイ地点としていた。そのあとA山が2ピッチ目として20mほどリードする。リッジはハイマツがうっそうとしていて、抜けられないので、左の際を登った。

 

着いついたところには道があった。単独行の人が二人いたが、彼らはところどころ氷結したルンゼをまっすぐ上がっていた。また、ルンゼの中、取り付きから30mほどのところにボルト数本の支点があった。ロープを出したときはそこで切るのだろう。それだと約30m2ピッチで安定したところに出ることができるはずだ。

 

ロープを外し、踏み跡をしばらく上ると阿弥陀の頂上

阿弥陀から見る赤岳が大きい。

 

中岳沢のコルから見る横岳。


下の影の中に行者小屋が見える。

 

ちなみにその奥に赤岳鉱泉が見えたが、キャンプ場にまったく雪はなかった。阿弥陀岳からの下りは何回来ても嫌いだ。岩と雪の混じった下り坂。アイゼン履いていると慎重にくだらないといけなくてすぐそこに見えているコルになかなか着かない。


そしてコルから中岳沢を下る。それを下から観察。

 

 時折雪崩事故があるところだ。最盛期は全くの吹き溜まりで、岩は全く見えないので、今はまだ雪は少ない。それでも、深いところは膝くらいまで埋もれた。


行者小屋の水場。

 

相変わらずじゃんじゃん出ている。だいたいは雪の下2mくらいになっていたので、まだまだ雪が少ないのがわかる。


行者小屋の向こうに見える大同心、小同心もそこだけ見ると夏山のようだ。

 

 行者到着が15:00ごろ。昨日の寝不足もあり、17:30には寝た。


 

4)12月11日 小雪

5時半起床。昨晩は時折寒くて目が覚めたが、久しぶりに良く寝た。テントを撤収したころから、小雪が降り出したため北稜は割愛することにした。北稜のアプローチを見るために、中岳沢ではなく、北稜の北側を登る一般道から阿弥陀に登り返した。その後、御小屋尾根を下山。上部は鎖、フィックス、はしごなどがある岩稜だったが、下るにつれ、坂は緩くなり雪もなくなり、ハイキングコースとなった。天気が悪いので写真はない。

 

5)A山感想

久しぶりに冬山に高いモチベーションを持つ会の人と八ヶ岳に行けた。八ヶ岳は一通り登った山だが、東京にいるときも冬山シーズンに入るときにトレーニングで通っていた。そのため南稜は今回で3回目、北稜は5回目くらいだった。今回自分なりに反省した。重荷を担いでいるとスピードでない。南稜核心部を越えて以降、M矢さんにロープを持ってもらった。それくらい、自分は遅い。。。。坂道トレーニングで心拍あげるだけではだめなのだろうか。帰宅してトレーニングを見直さないと。

 

6)M矢感想

冬のバリエーションルートに登るのは今回が初めてで、A山さんにお願いして連れて行ってもらいました。初日、南稜の核心部をリードさせてもらいました。単独行の方たちはフリーで登っているくらいの斜面でしたが、アイゼンとピッケルで登るのは緊張しました。ルンゼを詰めていくのが正しいルートのようでしたが、上まではロープが足りず、かなり左手に外れてピッチを切りました。どこで支点を作ろうか行ったり来たりしていたので、かなり時間がかかってしまいました。今回の反省点です

2日目はあいにくの天気で北稜へは行けませんでしたが、阿弥陀岳の登下降はアイゼン歩行の練習になりました。夏道とは歩き方が違って、アイゼンを引っ掛けないように、足を置く位置に気をつけて歩くようにしました。反省点を次回の山行に活かして、冬山頑張っていきたいと思います。

 

 以上